2023.09.09
8月26日(土)に南三陸町の志津川地区の八幡川で東日本大震災後初の「かがり火祭り」が行われた。
戸倉地区の「行山流水戸辺鹿子躍り」の取材で会場に出かけたのだが、「震災から12年の月日が経過し、かつての街並みの風景は一変しました。それでも志津川地区の中心を悠々と流れる八幡川は、私たちのふるさとの記憶を今に伝える証となって、今日も静かに志津川湾へと注いでいきます。かつてのように町民たちが集い、過ぎゆく夏とありし日のふるさとに想いを馳せる時間を過ごしてみませんか」と語りかけるポスターにも導かれた。
お祭りが開始される前には、南三陸町観光協会による「ひかりのワークショップ」で、灯ろうを組み立てたり、オリジナルのメッセージを描いたりしたワークショップが行われた。また会場に来れない方々のために事前に申込みを受け付けていて、申込みのあった方々の灯ろうをスタッフが組み立てをし、その時を待っていた。
まだ昼間の明るさと暑さが残る中「かがり火」に「松明(たいまつ)」で後藤さんによって火が灯され、祭りが始まった。その後は13回忌法要として大雄寺の和尚によりご祈祷が行われ、灯ろうを八幡川へ流し…13年ぶりに灯ろうが流れるノスタルジックな川面を見ることができた。
出店も山内鮮魚店や青年会、地元のお味噌やさんや焼き鳥、クレープ屋さんなどで賑わっていた。その後も厳かな中にも、大森太鼓、行山流水戸辺鹿子躍り、音楽イベントの順でステージ発表が行われた。
道の駅さんさん南三陸の震災復興記念公園にかかる中橋の上で行われたのは、行山流水戸辺鹿子躍り。演目の中でも今回は13回忌でもあるので「墓躍り」を披露。太鼓の音やセリフのような謳い文句は、。幻想的な光を纏ってはいたが観覧者には遠いため届かなかった。躍り終えた演者たちは「かがり火祭り」で踊れたことに満足そうであった。
最後は、震災前の灯籠流しのクライマックスの「ナイアガラ花火」と同じような花火と打ち上げ花火で「かがり火祭り」は幕を閉じた。